電気を使用する私たちの生活には、電気を届ける電線が必要です。
また電線だけでなくテレビを映すためのケーブルやインターネットを利用するためのケーブルなど、
家のなかにはさまざまなケーブルが張り巡らされています。
ケーブル類が必要であると同時にそれらを敷設する配線工事もまた必要不可欠となります。
配線工事の作業風景というものはあまり見る機会がなく、
一体なにをしているのだろうとお思いの方も多いのではないでしょうか。
また、電気に少し詳しく器用な人のなかには、
自分で配線工事をしてみようと考えている方もいらっしゃるかもしれません。
しかしプロでなければケガや事故につながることもあるのです。
今回も前回に引き続き、電気配線の工事、その全容についてご紹介致します。
配線工事はどんなふうに進められていく?
ここまでで電気配線の工事を簡単に説明しましたが、
実際は配線するにあたって作業・準備することがたくさんあります。
具体的に配線工事は、以下のような流れで行われます。
(1)位置決め
家のどこへ配線するかということは、はじめに考えなければなりません。
コンセントやスイッチ、照明の位置を平面図に書き込んでいきます。
(2)配線図の作成
配線はただつながっていればよいのではなく、
各所がどれだけ電力を使うかも考える必要があります。
コンセントなどの位置や数が適正か検討しつつ、配線図を作成します。
(3)第一次工事を開始
コンセント・スイッチをつける場所に配線用のボックスを取りつけ、
天井裏などから電線をひっぱってきて結線します。
(4)内装の仕上げ
第一次工事は内装ができあがっていると作業できないため、完成する前に工事を行うのが一般的です。
工事が終了したあとは断熱材をいれるなど、仕上げの作業を行い内装工事が完了します。
(5)第二次工事を開始
各所にコンセント・スイッチ・引っ掛けシーリングを取りつけ、事前に配線したケーブルをつなぎます。
これによって、見た目は完成したときと同じ状態になります。
(6)引き込み
ここまでで家のなかの配線は完了しているため、電柱から電線を引き込む作業をします。
このとき同時に、各部屋に電気を分ける分電盤を設置します。
(7)電力会社への申請と許可
電気を使えるようにするため、電力会社に審査し検査してもらいます。
検査に合格することで、ようやく電気が通るようになります。
この申請は引き込みを電気工事業者に依頼した際に、
一緒に依頼しておくとスムーズになるでしょう。