電気を使用する私たちの生活には、電気を届ける電線が必要です。
また電線だけでなくテレビを映すためのケーブルや
インターネットを利用するためのケーブルなど、
家のなかにはさまざまなケーブルが張り巡らされています。
ケーブル類が必要であると同時にそれらを敷設する配線工事もまた必要不可欠となります。
配線工事の作業風景というものはあまり見る機会がなく、
一体なにをしているのだろうとお思いの方も多いのではないでしょうか。
また、電気に少し詳しく器用な人のなかには、
自分で配線工事をしてみようと考えている方もいらっしゃるかもしれません。
しかしプロでなければケガや事故につながることもあるのです。
今回も前回に引き続き、電気配線の工事、その全容についてご紹介致します。
7.スイッチ配線に必要なもの
回路だけ見ると電源とスイッチさえあればスイッチ配線になりそうですが、
実際に電気配線工事を行う際にはいくつか必要なものがあります。
■分電盤
分電盤とは名前のとおり、各部屋に電気を分ける役割をもった機器です。
おもにアンペアブレーカー・漏電ブレーカー・安全ブレーカーの、
3つのブレーカーで構成されています。
俗にいうブレーカーが落ちたというときは、
先にあげたブレーカーのどれかが落ちている状態のことです。
分電盤は各部屋で使用する機器の電源になるもので、
当然スイッチ配線の電源にもなります。
■ジョイントボックス
ジョイントボックスとは簡単にいえばケーブル類の中継地点のことで、
ケーブル接続部の被覆がはがれている部分を保護する目的で使用されます。
ジョイントボックスにはいくつか種類があり、
接続部にかぶせて固定するタイプと端子付きタイプに分かれます。
端子付きのものは端子にケーブルを接続することで、中継地点の役割を果たします。
ジョイントボックスはスイッチ配線においては、スイッチの数や照明の数で
分岐することが多いため、その中継地点としてよく用いられます。
■照明器具
スイッチ配線には、もちろん照明器具も必要になります。
照明器具には天井に取りつけるシーリングライトや
天井からつり下げるペンダントライトがあります。
シーリングライトの場合は引っ掛けシーリングとよばれる
配線用の器具に取りつけることが一般的で、
天井の形によっては固定器具をもちいて固定します。
ペンダントライトの場合はシーリングライトと同様引っ掛けシーリングを用いる方法と、
天井から垂れている配線に直接つなげる直結とよばれる方法があります。
直結を行う場合は電気配線を扱うことになるため、
第二種電気工事士以上の資格が必要となります。